セールス活動をチームとして高度化するためにはどうすればよいだろうか。無敗営業有名なTORIX株式会社の高橋活一氏の著書「営業の科学」を拝見して得た気づきを整理してみた。
本書の目的は、日本の営業現場にあふれる、営業は努力次第という「ガンバリズムの罠」を破り、営業行為を科学的に分析することで、より効率化することにある。
無駄な努力にまい進することになる「ガンバリズムの罠」に陥る要因はとして、二つの要因を挙げています。一つは営業リーダーが「営業なんて特別なスキルは必要ない、当たり前のことをやるだけだ」と指示することで、営業チーム皆が「がんばればなんとかなる」という思考停止に陥ること。つまり指導者の認識誤りです。もう一つは、「お客様の隠れた本音」の存在に気付かせず表面的なセリフに振り回されることに気付かず非効率な努力を繰り返すこと、すなわち「科学的な営業活動方針」の欠如です。
本書では、お客様と営業の双方に1万人ずつのアンケートを取り、両者間の認識ギャップを明らかにすることで、より効率的な営業活動とはどのようなものになるかを科学的に考察しています。
第一章ではなぜガンバリズムの罠が生まれるのか、そしてその弊害と、そこから脱却することの必要性を説いています。本書を手に取る読者は、すでにガンバリズムの弊害を認識してそこから抜け出す方策(How)を求めている状態と思うので、「あ~、確かにそうだね」という程度の認識でしょう。
役に立つのは第二章以降で、では科学的に営業をするためにどうすればよいかを具体的に説いています。順序としては、お客様の言っている表面的な言葉に踊らされるな。なぜなら、お客様は営業に対して多くの「仮面」を付けているのだから。まずは、お客様が発する表面的な言葉の背景を読み取るために、どのような仮面が存在するのか、それを外させるためにどのような手段を講じることができるのかを説明する流れになっています。
一通り目を通したほうが良いとは思いますが、正直一回では覚えることは困難だと思いました。一読してイメージをつかんだら、p424の「営業の科学」まとめで、仮面の種類とそれを認識し、外すための武器がどのようなものであるかが一覧化されているので、これを頭に叩き込んでおくのが良いでしょう
サマリ)
営業の最初の難関 4つの壁
不信の壁:「御社はどにょうな会社ですか」→有効なアドバイスは少ない
不要の壁:「困っていません」→ Why Youを伝える
不適の壁:「他社で間に合っています」→ Why Meを伝える
不急の壁:「もう少し様子を見たいです」→ Why Nowを伝える
仮面の5種類
はぐらかしの仮面
忙しさの仮面
いきなりの仮面
とにかく安くの仮面
検討しますの仮面
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